禅×メンタルトレーニング「短い一生をどう生きるか 本当に大事な縁を紡ぐ」

先日、社団法人国際禅メンタルトレーニング協会の設立講演会を開催しました。

多くの方々、また遠方からもご参加いただき、
素晴らしい仲間たちに囲まれていることを改めて感じました。
温かいメッセージをいただき、涙が出そうでした。

応援してくれる仲間がいるからこそ、ここまでやってこられました。
講演の中でもお伝えしましたが、やはり、すべては「縁」なのだと思います。

現代、ビジネスでは、ロジカルな戦略、目標、計画を立て、
効率よく、他者に勝つことが良しとされています。

確かに、これで短期の成果は出るかもしれません。
私自身も成果を上げるために戦略や目標を掲げ、
がむしゃらに頑張っていた時期があります。

しかし、今の世の中を見て、短期的な戦略や効率を重視するやり方には
限界が来ているのではないかと考えています。
勝つために忙しく、疲れ切っている人々が増えているのです。
また、負けてしまったと失望を感じている人も増えています。

「私たちは、何のために生きているのか?」

そんな疑問が生まれるのも当然かもしれません。
それは、物事の真理に背いているからです。

今だからこそ、本当の豊かさを
もう一度見つけ直す時期に来ているのではないかと考えています。

禅の神髄は「今を生きる」こと。
ビジネスで言う「今」とは、今この瞬間の「縁」です。

どんな人と、どんな「縁」を紡いでいくか。
どうお役に立ち、どう喜んでもらうか。
これが「因」、つまり原因となり、
「果」、つまり結果につながります。

「因」と「縁」が結果を生みだすのです。
これは、すべての物事の真理です。

しかし、今は短期的な目標や成果、
他者に勝つことを追求するあまり、
本当に大事にしたい「因」や「縁」は二の次になっています。

ビジネスをはじめ、すべての人間の活動は「因」と「縁」です。
この短い一生の中で、本当に大事な縁を紡いでいるのか。

人は幸せになるために生まれ、今を生きています。
人はお役に立てたとき、幸せというご褒美をいただけるのです。
人に幸せを感じてもらえたとき、それは本当に豊かな縁になります。

これが最もシンプルな法則ではないでしょうか。
しかし、そのためには、自分の心を磨いていく必要があります。
それは、今この瞬間の「縁」を研ぎ澄ましていくことでもあります。

自分の損得で得た「縁」は、いつか相手の損得の都合により、
左右されることが多くあります。

人を裏切ると、必ず裏切られます。
もしくは、「いつか裏切られるのでは」という不安な気持ちで
一生を過ごすことになります。

一方で、相手に与え続けたときに、人から与えてもらえます。
人を応援し続けると、応援してもらえます。
信頼し続けると、信頼される人になります。

ただ、これは、今日与えたから、明日もらえるという話ではありません。
今日裏切ったから、明日裏切られるという話でもありません。
恐らく一週間後でもないでしょう。

こうした積み重ねの「縁」と「因」は、
3年後、5年後、8年後に影響してくるのです。

3年間蒔き続けた「いい縁の種」は5年後にいい芽を出し、
8年後に実をつけます。

逆に3年間蒔き続けた「悪い縁の種」は5年後に芽を出し、
8年後に実をつけます。

100%いい人はいませんし、
100%悪い人も存在しません。
だからこそ、一日一日、今この瞬間に
どんな縁の種を蒔いていくかが大切なのです。

決まった未来なんてないし、敷かれたレールもありません。
自分で勇気を出せば、どんな未来も拓けてくるのです。

私はこのことを、スポーツやビジネスの現場で
「禅メンタル道」として伝えてきました。

今後は、さらに青少年たちに伝えていきたいと考えています。
若い時にこそ、目先の目標や結果に縛られることなく、
本当にやってみたいことに挑戦してほしいのです。

しかし、今はどちらかというと、逆の傾向が強くなっています。
たとえば、「留学すると、他の就活生に後れをとって、いい就職が出来ない」
という理由から、留学をしない学生が増えているそうです。
もちろん、色々な事情があると思いますが、
目先の結果に囚われると、そういう結論になってしまいます。

確かに目先の就職では、他の学生に後れをとるかもしれません。
ただ、世界を知って社会に出るかどうかで、
3年後、5年後、8年後の人生が大きく変わってきます。
「縁」が違ってくるからです。

いつか世界に行こうと思っているうちに、
あっという間に30代になり、
気がつけば管理職になってさらに忙しくなり、
どんどん挑戦するのが難しくなります。

ちなみに、私自身がそうでした。
留学への勇気がなかなか出ず、
40歳にして初めて、アメリカに挑戦しています。
「もっと、早く挑戦していれば」と時に悔しく思うこともあります。
だからこそ、若い時の一歩が大事だと伝えたいのです。

これからの10年間で、日本も世界も大きく変わるでしょう。
そのスピードとスケールは、
今の私たちが予想できない規模だと思います。
それは、今私がアメリカに挑戦していて、肌で感じることです。

これからの「縁」は、日本の中だけでなく、世界との「縁」になります。
だから、これから若者に必要な力は、
いい大学に入る力、いい企業に就職する力ではないのです。
それよりも、どれだけいい「縁」、様々な「縁」を作っていけるか。
それが「生きる力」なのです。

つい熱くなってしまい、すみません。

今回の原稿を書きながら、
本当にこんなことを言っていいのだろうかと自問自答しています。

間違っているのではないか、偉そうなことを言っていると思われるのではないか。
色々な不安が湧いてきます。

皆さんに素晴らしいご縁をいただき、だからこそ、ここまでやってこられました。
そして、これからも簡単な道ではありませんが、
皆さんとのご縁を大切にしながら、一歩一歩進んでいきたいと思います。

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