みなさんの心のスペースはあいていますか?

こう聞かれても、何のことかイメージが湧かない方も多いと思います。

ある経営者は予定がいっぱいで、毎日、追われているような感じがする。
なのに、少しでも時間が空いていれば、すぐに次の予定を入れようとする。

心に余裕がないと嘆いていました。
でもこの癖が止められませんでした。
予定を入れないと怖いのです。

そして、予定を入れれば入れるほど、
予定をこなすので精いっぱいになり、
それぞれの会議や打ち合わせに
集中できていないことも分かってきました。

心のスペースがないのです。
スペースがないので、表面的に反応してしまい、
そうすると一歩深く考えることができないのです。

そこで心のスペースを作ることに挑戦し、
まずは心を整理する時間を取ることにしました。
要は、普段の仕事とは別の時間です。
この経営者はあえて「無駄な時間」と名付けていました。

1人でじっくり考えることで、
心が整理され、スペースが生まれます。
そうすると、新たなアイデアや一歩深い考えが
自然に生まれてきます。

さらに、仕事に追われているときには気づかなかった
部下のことや家族のことについて、
一歩深い気づきや配慮が生まれるのです。

例えば、一生懸命やってくれたことに対して、
当たり前だと思っていたのが、
実はもっと感謝を伝えたかったと気づく。

取引先との関係について、
いつもは目先の案件や金額ばかりに囚われていたのが、
もっとお互いがWin-Winになれるような
アイデアが生まれてくる、などです。

これは別の回のメルマガでもお伝えしましたが、
リラックスすると、右脳の働きが活発になるからです。

普段の仕事に追われているときは左脳が働いているのですが、
スペースを作ると、普段とは違う脳の働きが起きてくるのです。

なので、一歩深い考えや気づき、ひらめきを起こそうと思えば、
あえて無駄な時間を作って、
ゆったりと考えることが必要なのです。

また、この経営者はすぐに反応して返す癖がありました。
すぐに返事をしなければという強迫観念があったのですが、
心のスペースを意識することで、
間がとれるようになりました。

間がとれることで、
自分の本当の考えに気づき、まとめることで、
本当に言いたいことを的確に言えるようになったのです。

私も仕事に追われ始めると、エネルギーが落ちてきます。
そういうときは、1人でスタバに行って、
みなさんにお届けしているメルマガの原稿を考えたり、
さまざまなことを整理することにしています。
すると、心にスペースが生まれ、
情熱ややる気が湧き出てくるのです。

またスペースを作るために大事なのは「捨てる」ことです。
人は、知らず知らずのうちに心に余分なものをため込むのです。

例をあげれば、放っておくと、机の上に書類などが
どんどんたまっていきます。
特に自分の仕事がキャパシティを超えてきて、
整理できていない時ほど、机の上は汚れてくるのです。

そこで、どこかで思い切って余分な物を捨てると、
余分な物に占められていた場所が綺麗になり、
爽快感のようなものを感じます。

何かを捨てることには怖さもあるかもしれません。
しかし、心にため込んだ余分なものを思い切って捨ててみると、
机の上の物を捨てたときのように、
心にも仕事にもスぺースが生まれ、
新たなアイデアや展開が見えてくるのです。

予定に振り回されると、心のスペースはなくなっていきます。
すると、「今月はただ忙しかった」という感想で終わってしまうのです。

だからこそみなさんには、常に心のスペースを
作っておくことをお勧めします。