アスリートのための禅×メンタルトレーニング

本来心には、何が得意とか、何が苦手という思いはありません。
ゴルフで言えば、初日の出だしが苦手、3日目が悪い、
それは私たちがすべて意味づけしているのです。

心理学の理論でも、
「人間は出来事に対して意味づけする生き物である。」とされています。

意味づけだけならいいのですが、その意味づけに人はとらわれるのです。
得意や苦手を作るのも脳の働きです。
その意味づけに自分に縛られ苦しくなります。

得意なことでミスを重ねると自分を信じられなくなる。
そして苦手と意味づけしていることでミスをすると、
やっぱりとなり、さらに苦手意識が強まる。

こんな感じで自分が自分を追い込んでいくのです。

そしてとらわれから自由になることが
メンタルトレーニングでは重要なテーマになります。

そのためには意味づけしている自分を知ることが大事なのです。

例を挙げれば、あるプロは「雨と風が吹くといつも調子が悪い」と思っています。
一方で「雨と風が吹くと楽しみになってくる」選手もいます。
ひょっとしたら最初のプロは、
過去に雨と風で手ひどいスコアを出したことがあったのかもしれません。
後のプロは雨や風の中でベストプレーをしたことがあるのかもしれません。

こうした経験や思い込みで
雨と風という気候を自分で意味づけしているのです。

しかし、調子が悪いと思っていても一度よいスコアが出れば、
「ひょっとしたら自分は調子が悪いと思っているぐらいがちょうどよいのかも」
なんていう新たな意味づけをされるかもしれません。

それぐらい人は意味づけが好きな生き物なのです。

そして人は「意味づけで心ががんじがらめになっている状態」になっていきます。

最初の例に戻りますが、
「初日の出だし=よいショットがでない」「3日目=いつもつまずく」
自分にとって苦しい意味づけをしているのであれば、
まずそれに気づくことが第一です。

もし意味づけでとらわれていることに気づけば、心は楽になります。

「意味づけ→意味づけに気づいてとらわれを外す」

もちろん意味づけはなくなりませんが、これを繰り返すことで、
徐々に意味づけによって心が動揺することが減ってきます。

意味づけでがんじがらめになる前に、心をほぐしていくことが大事なのです。

ちなみに3日目につまずくプロについては、 意味づけを解くために、
別の枠組みを作ってみることを提案しました。

18ホールを4日間と考えるから3日目というとらわれが生まれるのです。

そうではなく、このプロの場合 72ホールと考えることにしました。

例えば初日の出だしは72分の1、 3日目の出だしは72分の37。

そうすることで、3日目に対する妙なこだわりが消え、
1ホール1ホールを淡々とプレーできるようになりました。
見違えるように3日目のプレーが変わったのです。

このように私は選手たちに対して、
常に苦しい思い込みやとらわれを外す手伝いをしています。
それぐらいどんな人も次々に思い込みが増えていくのです。

みなさんも何か苦しいと感じたら、
それは意味づけでがんじがらめになっている証拠です。
そういう時こそ自分の枠組みに気づき、 外してみてくださいね。