赤野コーチの禅×メンタルトレーニング「剣道」を通した高校生との出会い

先月から、京都市にある花園高校の剣道部で、メンタルトレーニングを指導させていただいています。

これまで、プロ野球選手、プロゴルファー、プロテニスプレーヤーなどのプロスポーツ選手をはじめ、F1を目指すジュニアのカートレーサー、作家、アクターなど、様々な方のサポートをさせていただいていますが、「剣道」をしている方は初めてです。

私自身、禅の修行を積ませていただく中で、いつか「道」と名がつく日本古来の伝統スポーツのトレーニングをさせていただきたいと思っていました。

今回は不思議なことに、京都にある、禅とゆかりが深い高校の剣道部とのご縁をいただきました。

剣道はまさに「道」の中の「道」。
「『剣道』を修行している生徒さんは、どんな顔つきをしているのだろう」
と、彼らとの出会いを楽しみにして、初めての指導に向かいました。

今回は、講義形式での指導だったのですが、結論から申し上げると、前向きなエネルギーがまったくない中で、スタートしました。

背筋は曲がって、頬杖をついている生徒もいる。
メモを取る様子はない。
挙手を求めても、手が挙がらない。
よく分からないところでクスクスと数人で笑う。

寝ている生徒はいないのが幸いでしたが、残念ながら、前向きとは言いがたい雰囲気でした。

このとき、ふと普段私がセッションさせていただいているプロたちの姿が心に浮かんできました。

彼らがいかに真剣に人生をかけて取り組んでいるか、その姿勢の違いに、改めて気づかされました。

そして「こんな感じで本当に大丈夫なのか」と思いながら、盛り上がりも手ごたえもまったくない中で、初回のトレーニングは終了しました。

「いかに『道』といえども高校生はこんなものなのか。
それとも、私の話し方や紹介した内容に魅力がなかったのか」と、終わったときは、正直へこんでいました。

そして、顧問の先生とお茶を飲みながら振り返りをしていたところ、コンコンと部屋をノックする音。

ドアを開けてみると、先ほど参加していた女子生徒が2人立っていたのです。

「少し質問があるのですが、いいですか?」
自分から質問にやってきたのです。

その後、もう1人生徒が加わり、自分が抱えるメンタルの課題について、次々に質問が出てきました。
その目は、真剣そのものでした。

彼女らは、部活の主力メンバー。
どうすれば、もっと強くなれるのか。
今まで勝てなかった相手に勝てるのか。
強くなろうと必死に糸口を探していました。

このとき、やる気がないと生徒たちをジャッジした自分を恥ずかしく思いました。

高校生の自己表現の方法は大人とは違うことを頭では理解していましたが、まったく分かっていませんでした。

少し話が変わりますが、私は、実は大学の教育学部を卒業しており、友人の多くは教員になって活躍しています。

そんな中、私は教育界の閉鎖性への反発もあり、大学卒業時に銀行に就職したという過去があります。

その私が、メンタルコーチとして高校生を指導することになるというのは、本当に何か不思議なご縁を感じます。

これまで様々なプロたちと多くの経験をしてきて、コーチとしての自負がどこかにあったのでしょう。
どこかで分かったような気持になっていたのかもしれません。

しかし、今回、高校生と関わらせていただくにあたり、まず彼らを理解することが大事なのだと、改めて初心にかえることができました。

子供たちは、まさにこれからの日本の希望です。
教員の道から一度は外れたメンタルコーチが、こうやって子供たちに関わらせていただくことに本当に感謝しています。

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