何かに行き詰まったとき、悩んだとき、答えを出そうとします。

しかし、なかなかいい答えが見つからない。考えるほど苦しくなる。

以前は、私自身答えが出ないことが嫌でした。
また、焦って答えを出そうとしていました。

ちなみに禅では、分からないことを分からないままにするということを、修行の体験を通して知りました。

答えを出すことだけが唯一の選択肢ではない。
答えが見つからないとき、分からないままでいるという選択があるのです。

分からないということを寝かせるとも言えます。

ただ、分からないということは良くないことと思う人も多い。
すぐに答えを出せないとダメだという意識。
これは学校教育の弊害かもしれません。

ただすぐに答えを出すということは、表面的な答えになりがち。

分からないということを深めていくことで、
深い気づき、深い答えにたどり着く道が開けてきます。

分からないままでいると面白いですね。
時には、答える必要がなかった問いがあったりもします。

これは、スポーツの競技でも言えます。

野球、サッカー、ゴルフでもプレーが動いている中で、どうしたらいいだろうという場面が必ずあります。

そういうときに、正しい答えを出そうとするほど焦ります。
あとから冷静になって考えると、「なんであんなことをやってしまったのだろう」と悔やむような判断をしてしまいがちです。

これは、判断が早くて、浅いのです。

指導者からは「もっとよく考えろ」と叱られているのを見かけますが、この指導は逆効果になります。

プレー中は考えてはダメなのです。
正しい答えを出そうとするほど、プレーの精度は鈍ります。

それよりも、いかに分からない状態でいられるか。

考えるのではなく、状況を感じることにフォーカスする。

プロ野球選手やプロゴルファーとメンタルトレーニングをしていても、最初は慌てて答えを出す癖がなかなか抜けません。

分からないときほど、周りを観察する余裕を持てるか。

「分からない→いい答え」ではなく、「分からない→観察」に心を切り替えられるか。

このトレーニングをやっていると、観察力がついてきて、深い洞察が出来るようになってきます。どこかでいい気づきや現状を突破するアイディアが湧いてきます。

週刊ゴルフダイジェスト第36号、メンタルトレーニングのコラム「禅の境地へ」第127回のテーマは「分からないを寝かせよう」です。

ご興味のある方は、ぜひご覧ください。