定期的に禅とメンタルトレーニングについてお伝えしてきた
メールマガジンも気がつけば、先日200号を迎えました。

ちなみにメルマガ第一号は7年前。
テーマは「あなたの器の大きさは」。
自分の器の小ささを認めて、少しでも大きくしていく
という内容でした。

あの頃は、私の器がペットボトルの蓋くらいで、
すぐに水が溢れていました。
今は7年前より少しは大きくなっていたら嬉しいですが、
まだまだですね。

メルマガを書き出した頃は、「ネガティブアプローチ」という
テーマで、よくお伝えしていました。
ネガティブな部分を排除するのではなく、
受け入れて認めることが、自分を磨く第一歩。

自分の弱さを否定するのではなく、認めてあげることは、
あの当時、私自身の課題でした。

それから出会い、縁を深めてきた「禅」は、
私にぴったりの教えでした。

禅では、いい、悪いと、物事を判断しません。
ジャッジを手放していきます。

ただ、頭では分かっていても、実際にはなかなか難しい。
そこに行き詰まりを感じていましたが、
坐禅の修行に参加させていただく中で、
頭ではなく、身体で自分を受け入れるという感覚が
分かってきました。

それまでは、すべてを頭で整理し、理解しようとしていました。
禅に出会うことで、思考だけでは限界があることが分かってきたのです。

私にとって禅は、「気づく」という生き方です。

なぜ人は自分や他人を責めるのか。争いが生まれるのか。
子どもの時からずっと抱えてきた苦しみの理由と疑問が
少しずつ解き明かされていきました。

また、それまで人のせいにしていたものが、
自分のエゴや思い込みの強さによるものであったことに、
あらためて気づかされました。

ありのままの事実に気づくことで、最初は落ち込んだりも
しましたが、正面から自分に向き合うことで、
自分の心が落ち着いていくのですから、不思議ですね。

熱いマグマのような怒りや、どうにもならないことへの
氷のような冷たさがなくなってきて、少しずついい感じの温度に
なっているように思います。

ありのままの自分を認められるようになって、
心の声を少しずつ聴けるようになってきました。
そして、心の声に従って、アメリカへの挑戦を始めました。

人脈なし、英語力なし、お金なし。
ないない尽くしの中で、なぜ行っているのか、
今でも時々分からなくなります。
でも、何かに呼ばれている気がするのです。

そして何とかアメリカに5年間行き続ける中で、
いろいろなご縁が生まれました。

ちなみに、アメリカでは自分のことを「私は」と表現します。
一方で、日本人は「私は」という表現よりも「私たちは」
という方を好みます。

個人を第一に考えるアメリカとつながりを第一に考える日本の
違いなのだと思います。

日本とアメリカという2つの国には、いろいろな違いがあります。

ところが面白いことに、アメリカでも個人を主張しすぎることに
疑問を感じ、つながりを大事にしたいという人もいるのです。
そういう人は、争うことよりも、いかにつながりを作るかを考えています。
しかし、どうすればよいのか分からず、答えを探しています。

このように、違う国で、同じ世界観を持っている人に出会ったとき、
自分が生かされていることを感じます。

この経験の積み重ねが、今アメリカでお伝えしている
「The Art Of Listening」の原点になっています。

違いを理解して尊重する。
違いを理解することで、深い部分ではつながっていることに目覚める。

独立した健全な個を育てるのと、つながりに目覚めるのは、
相反することではありません。
独立しているという思いとつながっているという思いを
同時に抱いてこそ、機能します。
2つが組み合わさることで、「和」が生まれるように思います。

これは、アメリカに行き続けなければ、生まれなかったアイデアです。

今まで自分の体験を通して気づいたことや感じたことを
書き続けてきました。
自分としては、その瞬間出来ることをコツコツやっているだけ
なのですが、振り返ってみると、
何か一本の糸で繋がっているように感じます。

この糸はとても細い。すぐに切れてしまいそうです。
一時はもっとたくさんの糸や太い糸の方が安心すると思ったことも
ありましたが、今では糸が一本だからいいのかと感じています。

この細い糸はどこにつながっているのか。
私にも先は分かりません。
明日にも切れてしまうかもしれませんが、
この一本のご縁を大事にたどっていきたいと思います。

このメルマガもどこまで書き続けられるかは分かりませんが、
皆さんにとって何かに気づくきっかけになれば、嬉しい限りです。

まだ、登録されていない方は、ぜひ一度読んでみてくださいね。
メールマガジンの購読はこちらからどうぞ。