今週の週刊ゴルフダイジェストのテーマは「7割の練習」です。

皆さんは、練習場でどれくらいの力で打っていますか?練習場にいくと、フルパワーで振っている人をよく見かけます。人は思い切り振りたいのです。そして、その飛距離やナイスショットを基準にしたいのです。ただ、これでは、なかなか本番で力を発揮することは出来ません。

この点については、トッププロとプロテストを受ける若い選手たちとは大きな差があります。トッププロを見ていると、7割の力でナイスショットを打てますし、常に7割のショットでプレーを組み立てています。

一方で、プロテストを受ける若い選手たちは、練習から全力で振っているのです。もちろんゴルフでは振りきることが大事なので、全力が悪いわけではありません。また全力で振っている選手は、勢いがあるときはビッグスコアがでることもありますが、一度リズムを崩すとそのまま立ち直されないケースが多いのです。

それはなぜなのか?本番では、どんなトッププロでも練習場とは違うショットになります。それは結果というプレッシャーがのしかかってくるので、スイングが早くなったり、つい力んだりするのです。

トッププロはこのことを理解しているので、練習から7割の力で振るようにしているのです。一方アマチュアの場合は、練習場でのフルスイングをそのままラウンドに持ちこむので、120%のスイングになってしまうのです。120%のスイングがどんな結果になるかは、皆さんもご存知だと思います。

朝のドライビングレンジでの練習は調子が悪かったのに、本番ではすごくいいショットが出たというケースがありますよね。これは、朝調子が悪いことで慎重になり、7割くらいのパワーで振るようになったことも要因になっています。

そして身体の7割は出来ていても、気持ちの面ではどうでしょうか。普段練習するときには、身体だけではなく気持ちも7割を維持するのが大事になります。3割くらいの余裕を心にも持っておかないと、さまざまな状況に対して、アップアップになってしまうからです。そうなると、視野が非常に狭くなります。なので、練習場でムキになったり、怒ったり、心が落ち込んでいたりすると、本番ではさらにひどくなります。

練習場でこそ、7割の力、そして7割の心を持てるように訓練してみてください。まさに「過ぎたるはなお及ばざるが如し」ですね。人はいいと言われることは、ついやりすぎてしまいます。スポーツだけではなくビジネスでもそうですが、やりすぎは逆に害になるのです。これは「論語」から来ている考えですが、だからこそ「中庸」が大事であると孔子は説いています。これは、仏教でいう「塩梅(あんばい)」の心だと私は捉えています。

やりすぎず、といって足りないのもよくない。その間の心が、一番力を発揮できる状態なのです。これは、誰かが教えてくれるものではなく、いきなり本番で出来るのでもありません。普段からいい塩梅のポイントを探しておくことが大事になります。ぜひ練習で、7割ということを探求してみて下さいね。